裏彫り・仕上げ彫り
これより裏彫りに入ります。
裏彫りとは、葉を薄く見せたり花を丸く見せるために必要な
裏面の彫りです。
裏面の彫りと言っても、表から彫る量を決めていきます。
葉の裏を彫ることによって実際には厚みのある葉を見た目は
薄く見えるように彫ります。
表から、決めた角度を維持しながら裏面の余分の部分を
彫ります。
この時、葉の形、花の形を彫るのではなく表から見て
見えなくなるように彫ります。
裏返して、彫るときは表の彫りが痛まないように、
毛布・座布団など衝撃を吸収するように当て物をして彫ります。
表が、比較的平らでかたかたしないときは、板の上で
彫ることも出来ます。
裏彫りが終わった時の様子です。
これより、仕上げの作業に入ります。
仕上げは、ノミで削って叩きで出来た、でこぼこを
消していきます。
面積が大きい場合はカンナをかけることもあります。
葉の内側、外側を意識しながら出っ張らしたり、
へっこましています。
仕上げをかけているところがきれいになっていく様子が
分かると思います。
葉の動き元から先までスムーズな面を描くように仕上げます。
角度を変えた写真です。
この作業を繰り返していくとこのようになります。
次に、筋を入れていきます。
筋を入れる位置に鉛筆で下書きします。
鉛筆に合わせて三角のみを入れます。
叩いた、後の様子です、この筋をさらに
印刀などを使い、仕上げます。
完成した写真です。
この彫り物は、茨城県の東城寺に納めました。